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雨にぬれても・・・

2017/05/23

雨の日に濡れた後で靴の表面に白い塩が浮き上がったことはありませんか。
そんな時の靴のお手入れ方法のお話です。
この方法を先日Facebookでご案内したところ、
多くの方から「いいね!」をいただきありがとうございました。
今回は順を追って、そのやり方を詳しくお伝えしたいと思います。

廣川社長がコロンブスの社員さんとお話しする機会があり、
お話の流れで「塩抜き」の話題になったそうです。
そこで伺った方法がこちらです。
ティッシュペーパーはなるべく安いもので繊維が粗いもの。
街角で配っているティッシュペーパーが良いとのこと。
保湿性の高いものはこの作業にはあまり向かないようです。
またティッシュペーパーを靴に張り付けたら、水をつけた指先でよく叩くこと。
叩くことで塩分が浮き出てきて、効率の良い塩抜きができるとのことです。

① ティッシュペーパーを濡らします。霧吹きを使うと楽にできます。
この時濡らしすぎますと貼り付けが難しくなるため、加減を調節してください。

 

② ①のペーパーを当該の靴に、甲革全体を覆うように貼り付けます。
紙が重なる部分は適宜に調節して、
ライニング(裏革)にはかからないようにしてください。

 

③ 貼り付け途中です。

 

④ 全体に貼り終わりました。

 

⑤ ④を水をつけた指先で叩きます。
水分を加えて靴表面全体を叩くことにより、
革の中の塩分が吟面に浮き出て、
また表面の汚れ等もティッシュペーパーに吸収されるようです。

 

⑥ 特に塩分がたまる枠部分は入念にたたき、
ティッシュペーパーがこのようになったら、一昼夜乾かします。
一昼夜経たずとも、ティッシュペーパーが乾けば、乾燥は完了です。

 

⑦ 乾燥完了後の状態です。
ジャブづけの品より、当然のことながら乾燥時間は短く、
革自身の潤いも損なわれず、ダメージも少なく綺麗な状態です。

コロンブスさんは、この方法で行っているようです。

この後しっかりと甲革が乾いたことが確認できたら、
通常のお手入れ通りに乳化性クリームを塗って
革に栄養分を補ってあげてください。

これから雨の多い季節になってきますので、是非お試しください。
※甲革の種類や色目によってはできない場合もあります。
特に茶系の革は水染みになってしまうケースもあります。
今回のご案内は黒色の靴のお手入れ方法のひとつです。

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